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Farewell Platform

Farewell Platform 2021 / 長崎

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長崎県佐世保市にある上相浦駅の隣に計画した葬祭場。敷地を訪れた際、電車を待つ人々が線路を挟んで佇む駅の風景と、旅立つ故人を見送るために人々が参列する葬儀の風景が重なって見えた。そこで葬祭場を駅のように捉え計画することで、誰にでも訪れる「死」を日常と隣り合うものとして人々が感じるきっかけにできないかと考えた。線路のように「遠くの何処か」につながって感じられるお見送り空間をつくることを主題とした。
ご遺族が故人を見送る車寄せを、線路と平行になるよう計画し、2枚の折板屋根で覆うことで建築と一体化した。架構は木造在来構法として、7つに分割した屋根を車寄せ空間の中央で繋ぎ合わせ、頂部に結晶体のような光だまりをつくった。
敷地に面する住宅地とご遺族、双方への配慮から霊柩車を隠すためのスクリーンが求められた。そのため道路側に足元と頂部から風と光を取り込む開放感のある壁を設け、屋根の片方を支持する断面計画とした。
折板屋根は3つの効果を生み出した。屋根を小さくして住宅地に馴染ませる、登梁を2m以下としてコストを抑える、山型屋根を連続させることでスラストを抑える、という3点である。特徴的な車寄せの架構は、スリーヒンジラーメンを応用している。
ここでは時折訪れる電車と踏切音を背景に、太陽と共に移動する屋根からの光がお見送り空間を照らす。故人が遠くに去っていく中、環境の音と光によって遺族に寄り添う空気感が醸成される。

Site: Nagasaki
Program : Funeral Hall Site
Site area: 2,314.68 ㎡
Building area: 467.54 ㎡
Total area: 463.73 ㎡
Structure: Wood+Steel
Floor: One Story
Architect : Yu Momoeda, Naoya Isemoto, Marika Hamaguchi
(YU Momoeda Architects)
Structural Engineer : Kosuke Araki
 (XYZ Structure)
HVAC Engineer : K2 Office
Completion : Mar. 2021
Construction : YAMAKAWAGIKEN Co.,Ltd.
Photo : YASHIRO PHOTO OFFICE