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30456090120 2019

2019年に「246st.MARKET」という展示会のための会場構成を依頼された。一般的にイベントや展示会に用いられた什器は一度の使用で処分されることが多い。そこで「30/45/60/90/120」という5つの数字をコンセプトに、商品を陳列するための「サステイナブル」な什器を提案した。
再利用を前提として、搬出入にも配慮したフレキシブルなデザインについて考えたとき、それはお弁当の「バラン」のようなものだと思った。色とりどりのおかず(商品)を引き立てる器だ。そこから着想し展開する中で、折りたたまれた板状のものを広げて棚板を入れ、固定すると立体になる、そうした仕組みを持つ什器となった。
「30/45/60/90/120」は5つの角度と5つの寸法を意味している。5つの角度のみで構成することで、切断時の小口の処理をシンプルにした。また3×6板と相性のよい5つの寸法(cm)を組み合わせることで、歩留まりが良く、端材があまり出ない効率的な生産につなげた。これら異なる寸法と角度を組み合わせることで、円弧を軸とするギザギザのバランのような器を生み出した。
板同士は上下2箇所の特殊なヒンジで接続している。これは製作を担った大川の建具職人から出たアイデアであり、既製品の金物をアレンジしたものだ。このアイデアによって、什器の両面に蝶番のような金物が出ない、美しくシンプルな納まりが可能になった。
折りたたまれた建具たちは4tトラック1台でコンパクトに九州の大川から東京まで運ばれ、400㎡ほどの会場に散らばりながら豊かな空間をつくりあげた。その後、2019年に続き2020年にも別の会場で再利用された。

Site: Tokyo
Program : Exhibition
Total Area: 400.00 ㎡
Architect : Yu Momoeda, Shiori Sato
(YU Momoeda Architects)
Completion : Sep. 2019
Construction : Okawa Tategumi ’A’
Photo : Yashiro Photo Office